朱雀

四神が一、南方守護者。
火行に属し、夏の太陽に象徴される陽気を帯びる。
本尊たる朱雀神はかつての災禍で力を失い、代行者の一族に守護者の任を託して永き眠りに就いていた。

均衡を崩すものは見即必滅な苛烈さと、飄々マイペースな愉快さを併せ持つ。
戦場では常に最前線を飛び回り、同じく陽気を持つ蒼龍神の援護を受ける事もしばしば。
対極に位置する玄武神にはあらゆる意味で容赦ないが、その実、強い信を抱いている。ただし、それが表に出る事はほぼ皆無。少なくとも、当人にはきと示す事はない。
己が眷属を慈しみ、守護者一族の当主であるカスパルは『いとし子』と呼んで特に強い寵を向けている。
四凶が一、檮杌とは互いに宿敵と見なし合う間柄。
ちなみに、男女の別はない(中性)らしい。

現在は復活した朱雀神を、カスパルが補佐する形で南方守護並びに、陽気の均衡を保っている。

☆守護者一族
朱雀神が眠りに就いている間、その名代として南方守護の任を帯びていた一族。
現当主であるカスパルは、先代である『朱の舞姫』が妖魔討伐のために地上降臨した際、出会った術師と絆を結ぶ事で生まれた『天地を結ぶ子』であり、朱雀神の強い寵を受ける『朱雀のいとし子』としても知られる。
なお、性格的には『似た者主従』と周囲に評されており、何かあれば自ら率先して行動する辺りなどはそっくり、と見なされているとか。
西方守護者であるシェットラントや麒麟の宿主であるアリーセの事を、弟のような存在として可愛がっている。
次代応龍であるラートリーとは、祭りでの屋台廻り仲間。

☆SS一覧
天地恋唄《あめつちこいうた》
朱の舞姫、物思う事
焔の子、地に在りて
刻巡りて後
紅一輪、地に咲いて
焔護る地響く歌
遠き刻の記録
朱翼、天より堕つる刻
眠れる朱翼の見る夢は
風の言伝
眠れる朱雀の独り言
朱翼、天へと帰る刻