眠れる朱雀の独り言

[己が力《ココロ》受けし守護者の触れるもの。
それはつながりを介して、眠れる朱雀の元へと届く。

浅い眠りにある朱雀の意識は、それに呼応するよに揺れて。
それが、銀の鈴を揺らし、音色となす。
時折、守護者宛に言霊を届けることもあるのだが──それは、稀なこと]

(……ほう)
(玄のが、な)

(ふふ、それは重畳)

(なれば、わたしも、早く傷を癒さなくては)

(……直接、からかってやれぬままでは、おれん)

[玄武と孔雀の歌姫の絆、それが知れたとき、眠れる朱雀はこんな事を考えて。
悪戯めいた笑いのさざめきは、楽しげにしゃらしゃらとなる鈴の音に響いていたとかいないとか。**]