暗き月夜の狂想曲の主人公二人の簡易プロフィール。ネタバレ含みます。

  ☆クロウ・ラーガ

 一応(笑)主人公的存在。セイヴァル大陸にその人有り、と言われる凄腕の
魔狩人であり、ギルドの束縛を受けない自由魔道師として知られるスペル・マ
スター。
 魔狩人としての稼業を始めたのは三年前だが、その業績は既に他の追随を許
さない。シェイド・マスターの異名を取り、魔法の使い手としても最強と名高
い……のだが、普段はとにかく飄々とした態度を崩さぬハイパーマイペース男。
 その前歴は全く不明。五年前に西方のアルシュトアの片田舎に現れる以前は
何処で何をしていたのか、まるでわからない。三年前にラシュキタと知り合い、
以来、彼女とコンビを組んで魔狩人を続けている。
 人でありながら魔の属を持ち合わせ、“亡国の魔界王”グロウフィス・ラフ
ァイアというもう一つの名を持つ。しかし、どういう訳か魔族の大半は彼の存
在には全く気づかない事が多く、また、彼自身がこれを語る事がないため、こ
の事を知る者はほぼ皆無と言える。

  ☆ラシュキタ・ファウネス

 クロウとコンビを組む女剣士で、黒のみを身に纏うところからシャドウ・ワ
ルキューレの異名を取る剣の名手。その剣技の巧みさと美しさで、広く名を知
られている。
 実はカーナシュの高司祭の娘で、王国を守る神聖騎士の候補として将来を期
待されていたが、十六歳の時に教義と王国の在り方に矛盾を感じて出奔。同じ
疑問を抱いて国を出た異母兄テルミスの行方を探して旅に出た。
 三年前にクロウに生命を救われ、以来、その力を見込んでコンビを組み、魔
狩人を続けている。
 一見、クロウを嫌っているように見えるが、内心はそうでもない。ただ、出
自故か恋愛に対して少々潔癖に過ぎる部分があり、自分と知り合う以前のクロ
ウの放蕩ぶりがどうにも許せないらしい(笑)。その事と、初めて会った時に
クロウに感じた兄テルミスの面影が引っかかって、夜以外は今一つ素直になれ
ない様子。

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